本記事では、表題の件について、実際に退職代行サービス(以下、退職代行、または代行会社)を使って退職した僕が解説します。
退職代行を使うと
上司や同僚に迷惑をかけるんじゃないかな
残った人の業務が増えてしまう
自分が受け持っていた仕事を〇〇さんがやるだろうから、大丈夫かな?
退職代行のことなんて知らないだろうし、びっくりして迷惑かけちゃうな
などと心配をする方がいるかと思いますが、そのような心配をされる方がいるかもしれませんが、一切の心配はいりませんという内容で
むしろ
あなたが退職する会社は、これを機会に多くのことを学ぶことが出来るんです
理由は本文中に記載しますが、そもそも会社にとってもメリットがあると考えられるのであれば、躊躇せずに罪悪感なんか持たなくてよいです。
どんどん使いましょうと言うことではなく、遠慮なく使いましょう。
少なくとも退職代行を使った僕は、上の赤い×枠のことが頭にありました。
(使おうか迷っている方にもあるかもしれません)
今思えば全く気にしなくてよかったと後悔していますし、余計な心配をしている暇があったら次のことを色々考えて行動しておけばよかったと心から後悔しております。
参考までに「退職代行サービスを使った、あるいは使おうか迷っている方の実体験記事」という記事も書いております。
この参考記事は実際に退職代行を使った方、あるいは使おうか迷っている方のSNSでの書き込み等を掲載しております。
お時間のある時でかまいませんので、是非ご覧ください。
そして、本記事では
実際に退職代行を使われてしまった会社の従業員の方
に対しても役立つ内容もありますので、そのような方に向けても書いております。
それでは本題に入ります。
今まで気づかなかったことの発見
使われた現実を知る
退職代行が日本の社会に誕生したのは今から20年ほど前になりますが、2018年ころから退職代行の利用者が急激に増え、それに比例するかのように、同業他社による競合サービスが乱立します。
なんと今では
退職代行を使って会社を退職する人の割合は「4人に1人」
と言われているようです。
上記は2021年4月のデータのようですが、ネットも含め、実際にテレビや新聞等にも取り上げられることもありますので、これからも利用者はますます増えていくと考えられます。
メディアの影響は計り知れないですね。
一方で、このようなサービスを使って会社を退職する手段があることを
知らない人もいます
そんな人が会社で、従業員や部下が退職代行を使って退職したとなれば、初めて退職代行の存在を知ることになります。
良い機会を知ることが出来たと考えられるでしょう
こんな簡単に退職ってできちゃうの?( ゚Д゚)
辞める人の心の負担が少ないし良いツールだ
巷にあるとは聞いていたけど、ついにわが社も・・・。
一方で、もともとあった
うちの会社に限っては絶対大丈夫だ
そんなの使う従業員がそもそもいない
という非現実的なことから目をそらすことが不可能な状況に追い込まれるため、非常に大きな教訓になるでしょう。
人生と一緒ですね。
僕は18年近く勤めた会社を退職代行を使って退職したこともあって、従業員の人たちは本当にびっくりしたと思いますよ。
しかも年明けの2022年1月5日ですので、従業員の皆さん
寒い中会社に行きたくないなぁ・・・。
また今年からしんどい1年が始まる・・・。
年明けから嫌な上司や同僚に会うのか・・・。
という思いを胸に出勤したら、実はあらまぁみたいな笑
いや、あらまぁなんていう気楽な気持ちでは無かったはずです。
そう思うことで次のメリットに気づきます。
劣悪な職場環境
ここからは、会社の膿が見え始める章です。
しかし、メリットにもなります。
退職代行を使った従業員に対してはもちろん、今現在の会社の状況にも目を向ける必要があります。
・劣悪な職場環境
例えば
・残業や休日出勤の強制
・いじめの横行
・仕事の振り分けの不均衡
・特定の人に対しての差別や依怙贔屓
これらはすべて職場環境が劣悪と言えるのではないでしょうか。
もちろん、すべて当てはまることはないでしょうが、普段から目の届かない、あるいは意図的に目を反らすことで起きてしまった従業員への配慮を怠った故に起きた出来事として、今後の会社の社内環境改善の見直しをする良いきっかけとなります。
パワハラや執拗な圧力の減少
従業員に対する上からの執拗な暴言、圧力等などが理由で、従業員は退職代行を利用して退職するという現実にも目を向けることが出来ます。
(そもそも、こういったことが起こる以前に気づくべきだと思いますが)
上に立つ人は、それまでの経験年数等を建前に、部下に対しては高圧的に出る人がいます。
要するに
修羅場を潜ってきた自分の方が偉いんだ
と思わせたいんです。
それくらいのことは特にすごいことではないですし、誇れるものではないのですが
自分は出来る人間だ
というふうに錯覚を起こしているので、こうなってしまうともはや改善が難しい状況です。
そうとなれば、部下に対して強く言ってもかまわない。
という傲慢な振る舞いをしてしまいます。
それが原因で退職代行を使われたということが、辞めた従業員からの退職理由であることを伝えられることで、初めて現実を見直すことを検討します。
上司や管理職は強そうに見えて、実は想定外な出来事に弱い
現に実業家の「ひろゆき」さんも以下のようにコメントしています。
自分が強いと思っている立場の人が脅かされる状況になると素が出る
実際に僕が退職代行を使った際に、当時のパワハラ上司から手紙が送られてきたのですが、最初の冒頭に
「人生最大の悲しみと驚きを感じた」
と書かれていました。
退職代行を使って、上司から手紙が送られてくることは非常に珍しいことですが、上司や管理職など、退職した部下と関わっている時間が長いほど、このようなことになる傾向があります。
勤務状況の改善
早出出勤、サービス残業、休日出勤等が取れず、心や体に大きな負担がかかって退職する従業員もいます。
この場合は、それを管理する管理職の責任であることは言うまでもありませんが、大方にして働き方改革の概念が無い昭和の時代を生きた人ほど多い傾向があります。
「全く今の若いものはすぐ帰りやがって」
「俺が若かったころは終電なんて当たり前」
時代錯誤を思わせる誤った概念があり、「現代の社会」のベースを一切垣間見ない支離滅裂な現場の状況を見直しさせる良い機会です。
「定時出勤の定時上がり」
これでいいんです。
改善される方向に行くと良いですね。
ところで僕が最近ちょっと感動したのは、昨年2022年、サッカーのワールドカップで日本がドイツとスペインに勝って決勝トーナメントに進出しましたが、かつて日本代表を率いた岡田武史さんが解説者としてNHKに出演していたのですが
自らプロとして生きていた時代のレベルと今のレベルの違いを誰でもわかるように比較されていました。
テレビだから良く見せようと思ったかもしれませんが、このように上司に
自分が若い頃よりあなたは頑張っているし、仕事が出来る
なんて言われたら部下はうれしいものですよね。
実はブラックだった
従業員の離職率が低く、毎年、いや、5年たっても同じ顔触れの会社はいくらでもあります。一見離職率が低いクリーンな職場と思われがちですが、退職代行を使われるということは、そもそもクリーンではありません。
クリーンであれば直接退職する旨を伝えに来るので、ブラックと認定できます。
そこで
「あの従業員は問題があったから」
「縁が無かった」
などど言い訳するのではなく、何が原因だったのかを深く追求し、自分の会社に落ち度があったことを改めて気づかせる良い機会を与えてあげると同時に、ブラックから抜け出せる(可能性のある)きっかけを与えることにもなります。
利用者の業務量の多さ
退職代行を使う人ほど、普段から業務量が多い傾向にあります。
現場を管理する上司や管理職は、そのような状況を分かっているはずなのに、あえて決まった人にしか業務を与えない傾向にあります。
なんでも言うことを聞いてくれるから
使いやすいから
普段から悲鳴を上げていることを知っておきながら、「結果的にこうなってしまった」と改めて気づくことでしょう。
仕事やノルマは全従業員に対して決まって平等に与えるべきであり、大所高所から俯瞰し、従業員への配慮が必要だったと気付くはずです。
退職代行を使われた後に徐々に気づくこと
退職代行を使った従業員の役割
その人は何でも熟す(こなす)、エースクラスのハイレベルな社員だったかもしれません。
手遅れですが、そういった従業員がいなくなれば、当然、会社としては多くの損害に気づきます。
みんなで分業すれば何とかなるという甘い考えで過ごそうと思うかもしれませんが、起きてしまったことに対する損害を取り戻すには時間と従業員の強固な精神力も必要でしょう。
もしかすると、数週間、あるいは数か月たったところで、同様の社員が退職する可能性もあるのですから、こういったことを見越して社内及び、従業員の管理に努めるべきです。
組織体制、管理職人事の見直し
エース社員でなくても、退職代行を使われた事実を会社組織として十分理解し、同様のことが起きないよう、日ごろから危機管理をすることは大変重要です。
ここはひとつ
管理職人事を見直すくらいの重要な機会を与えてくれた(のかもしれない)
くらいに思えることが出来ればなお良いですが、最初に書いた通り、自分たちの非を認めない限りは難しいと言えるでしょう。
再発防止に向けて取り組むことはもちろんのこと、職場環境を改善させる大きなハードルを越えるためのきっかけを与えてくれたと感じ取る必要があります。
危機的状況からの復活意識
つい先日までいた社員の退職で驚きに見舞われ、仕事が回らず危機的状況下に陥る組織もあるでしょうが、想定外のことが起きてしまった現実を受け入れることで、組織崩壊寸前から改善への階段を駆け上る良い機会だと思います。
これまでの
「何が原因で、今後、具体的にどうしていくか」
という組織の方向性を検討し、改善する良い機会かと思います。
退職代行を使った元社員が教えてくれたんだ
という姿勢が必要かと思います。
冒頭でも言いましたが、退職代行を使うのが日常の世界になるかもしれませんから。
まとめ
今回は、退職代行を使って退職することが、組織にとって良い力水になるというお話をしました。
さらに、あなたがもし退職代行を使うことをためらっているのであれば、実は相手の会社にとっても良いことがあるという内容でした。
今まで見えなかった気づき、組織体制の今後の課題等、もしかすると修復不可能な状況かもしれません。
それを気づかせてあげるという点では、退職代行を使うことに何のためらいもいりません。
遠慮せずに
退職代行を使ってあげる
このような気持ちで良いです。
僕は上司からのパワハラやモラハラは茶飯事で、精神的にも体力的にも我慢の限界で退職代行を使って退職しましたが、それに加え、社内の組織崩壊が何年も前から散見されました。
ゆえに、自分から退職したというより
「見放してあげた」
というつもりもありました。
僕みたいにそこまで辛い状況でなくとも退職代行を使ってよいのです。
退職代行を使おうか悩む段階で、あなたに落ち度はないと100%断言できないかもしれませんが、少なくとも会社側の問題の方が圧倒的に大きいことが現実問題としてあります。
僕としては、退職代行を使われた側にも原因があることを少しでも知ってもらえたらという意向もありましたので、自分の精神面だけの問題で退職したのではなかったのです。
今は元職場はどうなったか知るよしもありませんが、退職代行を使うことは
「多くの現実を突きつけることが出来る」
という意味においては、相手にとっても素晴らしいサービスだと僕は自負しております。
利用者にとっても会社側にとってもメリットがあるのです。
本記事があなたの背中を押すきっかけになれれば幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。