退職代行サービスを使って退職した話

退職代行について

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この記事では僕が約18年在職した会社を「退職代行サービス」を使って退職した話を紹介します。

退職代行サービスを使って退職しようか悩んでいる方には参考になるかと思います。


会社を退職したいと思った理由と退職後の方向性

前置きとして、僕は2022年1月に会社を退職したのですが、それよりも随分前から退職したいと悩んでいました。
一方で肝心の退職後にやりたいことが明確ではありませんでした。

ただ、なんとなくですが、以下の条件に合う仕事をしたいと考えておりました。

人とあまりかかわらずに気楽にできる仕事がいい


会社ではさんざんこき使われ、上司によるパワハラ、モラハラは茶飯事。
休日にはまったく必要性のないメールや電話が頻繁にあり、プライベートなんてあって無いようなものでした。

さらに、会社も組織として多くの部分で崩壊しており、いずれはボーナスが無くなり、昇給もされず、会社が衰退していくことも容易に想像がついていました。

当時の上司とのショートメールでのやり取り。
数ある中の一部を抜粋
2021年にスマホを機種変してからのメール


長年にわたり随分嫌な思いもしてきたので、収入が減ってもいいから、気楽そうな仕事をしたいと考えていました。
(※皆さんはこのような状況になる前に、嫌な会社はさっさと退職しましょう)

人と接しない気楽そうな仕事。
そうですね。例えば

  ① 郵便局の郵便配達

  ② 自販機の飲料水の補充

  ③ タクシー運転手

についてはかなり本気で考えていたので、随分調べましたよ。

コロナ渦には失業した方の特集が新聞やニュースで流れていましたが、2023年ころから徐々に風化され、同時に、この業界は復活を遂げ、人手不足で引く手あまたの業界であることからも、今では随分稼いでいる方も多くいるそうです。

当時の僕は、仕事帰りに最寄りの駅までタクシーを使い、運転手の方に気になることをヒアリングしていた時期もありましたよ。

ただ、都内在住の僕にとって、土地勘も全く分からず、眠らない街と言われる東京の道を走ることはただただ不安だったので、悶悶とした日を送っていました。
(ちなみに運転に関しては1年もしないうちに道を覚えることも含めて、慣れるとおっしゃっていた方がいました)

下記のようなタクシー求人サイトを眺めていた時期が懐かしいです。

ドライバーズワーク【タクシー】

それ以前に一番高いハードルを越える必要がありました。

退職届を胸に抱いて上司に「退職します」と言いずらい


上司にそんなこと言おうものなら強引な引き留めに会い、丸く吞み込まれて、とどのつまり、在職してしまう道筋がはっきり鮮明に浮かびます。

余談ですが、僕の3歳年下の後輩が2021年3月に退職したのですが、退職を引き留めるために上司は毎日の説得はもちろん、休日に後輩の家にまで足を運んで説得していました。

その際に当時の上司が僕に言ってきた言葉は

「お前が仕事を辞めるって言ったら毎日自宅に行って説得に行くからな


すでに意味わかんないですよね笑。
しかもなぜかそのときに僕にショートメールで

「後輩が退職したいって言っているのにお前は何も心配しないのか?」

とまで言われ、しっかりととばっちりを受け、翌日、職場に行くのが鬱だったことを覚えています。

こんな職場、10年以上前にさっさと退職すればよかったと思いますし、本当に心の底から後悔しております。

先ほども言いましたが、皆さんは辞めたいと思ったら、体を壊す前に、退職を検討してください。
このご時世、退職なんて全然恥ずかしいことではないですよ。
労働人口における年間退職率は7%ほどです(2022年現在。パート含む)

ちなみに労働人口とは15歳から64歳までの働き盛りの人を指します。
日本ではおよそ6400万人と言われています。
それに占める退職者はおおよそ7%なので、年間400万人以上は退職しています。

つまり100人に対して年間7人が退職しています。
翌年にはまた7人がいなくなり、次の年にもまた7人。。。

平均が7%なので、超ブラック企業だと30%以上は行くんじゃないでしょうか。

ですが、安心してください。

自分に合った仕事は必ずあります


脳梗塞を患う

さて、そんな悶悶とした日々を過ごしている最中、実は大変重い病気を患いました。

予兆なのかは不明ですが、2020年の後半くらいから毎日頭痛がしておりました。市販の頭痛薬を成人であれば1日2錠が推奨されているのですが、僕の記憶では2021年に入った頃から毎日6錠くらいは服用しておりました。

割と電車の中で2錠、または3錠。しっかり水筒を持参して出勤します。
昼までにまた2錠。午後の時間帯にさらに2錠。くらいだったと記憶しております。

さすがにやばいだろうと感じていたので、病院に行って「MRI」を取りました。
3週間くらいで結果が出たので、取りに行きました。

医者「うおまささんね、脳梗塞です」

僕「ファッ!?」

診断したMRIの画像を見ると、白い斑点がいくつもあって、それがそうらしいです。ですが、まだ重度ではないようなので、経過を観察しましょうということだったので、そうすることにしました。

自分の体を壊してまでして、嫌なことを続けることに意味は無い


素直にそう感じました。

脳卒中と書いてありますが、脳梗塞は脳卒中の中に含まれる虚血性のものです。
反対に出血性のものは脳出血・くも膜下出血が該当します。

この前後は、退職後に受け取る必要な書類や、言い出せないことへの対処法などをググって、非常に多くのことを調べていた時期です。大変無駄な1年でした。

仕事の方向性が決まる

それでも我慢して仕事は続けていましたが、職場に出入りしている業者さんの一部に割と話ができる方がいました。
その方は4週に一度来社して、コーヒーサーバーのメンテナンスとコーヒーや紅茶の粉を補充する方です。

以前からその人のことは大変気になっていました。
なぜなら、いつも一人で行動していて気楽そうだから(笑)

色々会話をしているうちに仲良くなったのですが、2021年8月の補充の時に僕にこう言いました。

業者さん「うおまささんね、ウーバーイーツの配達、稼げるらしいですよ」

僕「ファッ!?」

ウーバーイーツって、あの大きいリュック背負って自転車とかバイクで食事運ぶやつ?
僕はせいぜいバイト感覚で月に10万行けばいい方なんだろうな、くらいにしか思っていなかったので、意外なことを聞きました。
続けて彼はこう言いました。

業者さん「年間1000万稼ぐ人もいるらしいですよ」

先ほど書いた郵便配達やタクシー運転手よりもさらに気楽そうだと思ったので、家に帰ってすぐに調べたのですが、確かに過去にそういう人もいたので

自分の中で決意が固まりました


年間1000万は無理としても、月に20・30万くらいはいけるのかなぁくらいのイメージをしました。
そんなことよりも、僕のあのときの心理的及び精神的状況は

1日でも早く退職して心と体のケアをしたい
その後の仕事については無理せず働きたい


このように考えていたので、退職後の収入は特に気になりませんでした。

僕は2022年1月に退職後、約半年間のニート生活を終え、その年の8月から配達を始め、今に至っております。

退職代行サービスのことを知る

2021年8月から1か月程度はフードデリバリーのことを調べる傍ら、相変わらず退職する準備に向けて調べものをしていましたが、退職届を提出しないと先に進めない自分がそこにいました。

本当に苦しかったですよ。

9月の中旬頃に初めて退職届を書いたのですが、どうせ出せないまま終わるんだろうなとあきらめかけていたころに

会社の従業員に退職代行サービスを使われて
退職された会社に勤めていた方のサイトを発見


読んでみると、そういった代行サービスなる、どこの馬の骨かも分からないようなところから急に会社に電話がかかってきて、従業員の退職の手続きをしてしまうというもの。
半信半疑で嘘かと思いました。

であるにしても、費用は100万円くらいかかるんじゃないかと思ったのですが、調べてみるとたったの数万円を払いさえすれば、手続きは決行され、利用した人は会社に行かずに、代行会社が退職する旨を代理で伝えてくれて、退職できるという内容でした。

離職時に必要な書類も送ってくれるように伝えてくれるということで、まさに目から鱗でした。

1か月前にフードデリバリーのことを詳しく調べたように、退職代行サービスのことも調べだしました。いけないことと分かっていましたが、勤務中にもトイレにこもって調べるくらいだったので、このサービスにかける思いは相当強かったと思います。

決心しました。

このサービスを使う気が無かったら定年まで残ろう


少々おおけさかもしれませんが、普通に退職することを上司に伝えることが出来なかったので、本当に命を救われた気分でした。

弁護士法人に依頼

いくつかの退職代行サービスに事前にメールで相談しました。そして、数ある退職代行サービスの中から、一番確実に退職ができそうで、面倒なことに後々発展しないのは弁護士との情報をつかんだので、弁護士法人に依頼しました。

弁護士法人みやびです。



繰り返し言いますが、絶対に退職したかったので、いざという時に盾になってくれる助っ人外国人のような期待を寄せていましたが、退職代行サービスはいわゆるメジャーどころであれば確実に退職できると思います。

費用が55,000円かかりますし、入社1年目で出費がきついなどの理由の方もいらっしゃるかと思います。その場合は別のところでも大丈夫です。もっと安いところがいっぱいあります。
そして、本当に退職できます。

また、絶対に退職できる理由を記事を作っておりますので、よろしければご覧ください。



弁護士法人みやびとのやりとり

ご存じかもしれませんが、ほとんどの退職代行サービスはLINEで相談して、ヒアリングを実施します。ちなみに僕はパソコンを使ってGmailで相談しました。

ヒアリングは20項目くらいあるので、スマホのラインだと画面が小さく、改行や画面に出てくる文字数も少ないことから、全体を大きく見渡したかったのでパソコンを使いました。

スマホでLINEを使われている方が多いと思いますが、どちらでも構いません。

パソコンだと外出先からメールが来た場合に、返信が遅れることもありますが、焦る必要は全くないです。ご安心ください。

もちろん「明日辞めよう」と考えているような緊急性が高い方は確実なやり取りが可能なLINEが良いと思います。

最初の相談は2021年11月中旬頃でした。この時点で「あれ?」って感じる方もいるかもしれません。

先ほども書きましたが、9月末頃に退職代行のことを知ったのに、弁護士に相談するのが11月って遅くないかって。
そうなんです。最後の最後まで代行を使おうか迷ったことも理由としてあります。
いかんせん、18年目の職場で、退職するには相当の覚悟が必要だったので、簡単に決断できませんでした。

最終的にどうやって結論を出したかと言いますと

① 自身の健康とこれからの人生
② 職場で養ってきた経験や給料


の両者を天秤にかけた結果、①がダントツに重かった。
こういうことだったと記憶しております。

そして、弁護士法人みやびに退職したい旨を相談したところ、以下の質問項目が送られてきました。

『代行実施までの流れ』
 1 弁護士との電話面談(電話面談可能な時間帯を3つ提示)電話対応可能時間帯
   ・〇月〇日 〇〇時希望  ・〇月〇日 〇〇時希望  ・〇月〇日 〇〇時希望
 2 委任状と費用支払いの写メ送付
 3 代行実施
『ヒアリング項目』
 ① 会社名(URLもあれば記載)
 ② 所属部署
 ③ 内容証明書送付先(会社住所)
 ④ 雇用形態(正社員、契約社員、アルバイト、業務委託のいずれか)
 ⑤ 勤務年数
 ⑥ 勤務開始日(入社日)
 ⑦ 勤務サイクル(月~金の10時~19時まで等)
 ⑧ 退職理由
 ⑨ 退職代行実施希望日と時間
 ⑩ 会社の始業時間
 ⑪ 会社電話番号
 ⑫ 会社FAX番号
 ⑬ 有給の日数
 ⑭ 健康保険証の種類(社保or国保)
 ⑮ 賃金の締め切りと支払日
 ⑯ 人事責任者、または上司の名前とその人のメールアドレス

すべての項目を回答し、弁護士さんに返信しました。何点かの報告と注意点だけお伝えしますね。

1 弁護士さんとの電話

僕は当初、会社に出向いて面談をするのかと思っていたのですが、一般的にはメールやラインでのやり取りです。
一部、代表または、担当者との電話での会話もするのですが、弁護士法人みやびについては上記のヒアリング項目を記載して送ったのちに、電話がかかってきました。
本人確認をするためもありますが、事前にお話ができるのはこちらとしても安心できますね。

事前に「1」の項目を入力していたので、その日程の時間帯に代表の方から電話がかかってきました。弁護士法人みやびのホームページの下の方にスクロールすると掲載されている「佐藤弁護士」です。

2021年11月23日の勤労感謝の日でしたね。
しかも昼寝をしていた時に電話がかかってきたので、かなりうる覚えですが、ものの3分ほどで終わったと記憶しております。

事前に随分多くのことをネットで調べており、ある程度の流れは分かっていたので、僕からの確認項目はそれほど多くなかったと思います。

代行実施日と上司の名前を伝え、退職届は代行実施日の翌日には届くように郵送手配するよう指示がありました。
後ほど記載していますが、代行実施日に、速達で職場に送りました。

ちなみに代行実施日と退職届が会社に届く日数が長いとNGです

退職届は本人が書いて印鑑が押されているので、嘘のない絶対的な意思表示なので早めに会社に伝えます。
できれば当日午後に届くようにしたかったのですが、代行実施日の前日に速達で送ると、弁護士さんが職場に電話する時間より早く届いてしまい、勇み足にもなりかねないので、代行実施日の午前中に速達で送りました。

対照的に健康保険証は退職後に会社に送ります。
退職日までは会社の健康保険が生きています。すなわち、病院等に行った際に必要なので、退職日まで持っておきます。

ちなみに僕は離職票等が早くほしくて、病院にも行く可能性が低いと思っていたので、1月30日にさっさと郵送しました。

2 委任状

A4サイズ1枚の委任状です。ざっくり言うと
「退職業務にかかわるすべての手続きや交渉を弁護士法人みやびさんにいらっしゃる弁護士さんにお願いし、その人を代理人としてお任せします」という内容です。
契約書みたいなものです。

事前にメールで送られてくるので、コンビニでプリントアウトするなりし、自分の名前を記入し、押印します。
確かWordだったと思いますので、コンビニでプリントアウトする際は

PDFに変換が必要です(ワードの左上メニューからPDF出力 → スティック等に保存してコンビニへ)
店内にあるマルチコピー機を使います。使ったことが無かったので、店員の方に教えていただきました。

なお、職場でのプリントアウトは絶対にやめましょう。
ログが取られていて、それを管理する人がいようものなら

誰が、いつ、何の書類を、何の目的で」


プリントアウトしたかが分かってしまいます。
合わせて、口座に振り込んだ代行費用の明細と会社の保険証を一緒に写メして、弁護士法人みやびに送ります。

これを送ったら当然ですが決行されます。ちなみに僕は代行依頼日を2022年1月5日(上司が出勤する日)にしていたのですが、引継ぎ書類の作成に随分な日数をかけていたので、写メを送ったのは1月1日元日です。
いついつまでに写メを送りますとか、事前に代行業者には言う必要はないかと思いますが、不安な場合は伝えておきます。

③ 内容証明書

代行実施日当日に本紙を弁護士さんが会社にファックスで送って、その後、すぐに電話を入れたみたいです。
A4用紙1枚です。記載してある内容が気になったので、事前にメールで送っていただき、確認しました。

本紙の大事なポイントは

 a 依頼者の退職に伴う手続きを弁護士法人が請け負っていること
 b 依頼者とその家族には一切の連絡を入れず、窓口は弁護士法人であること

 c 退職届・健康保険証は本人より後日送る

費用を支払って、委任状も弁護士さんに送っています。
代行業務の一切を弁護士さんに投げているので、ここでもし職場の人が自分や家族に連絡を入れてきても出なくてよいです。

とはいえ、とても不安だったので、事前に強く言っといてくれと弁護士さんに念押ししておきました。
メールのやり取りの中に、仮に職場からの連絡がしつこかったら言ってほしいとのことで、それに対しては厳しく注意しますとの返答をいただきました。
すごく安心した記憶があります。

他に、僕が事前に伝えてほしいことがちゃんと書いてありました。

・退職金の支払い
・退職後の書類送付(離職票と健康保険資格喪失証明書、1月の源泉徴収票と給与明細)
          → 実際、退職後の手続は離職票だけで済みます
・引継ぎ書類の場所(僕の場合は、職場のパソコンのマイドキュメント内。
         「引継ぎ」と書いた)

事前に伝えたいことは伝えておくことと、気になることは何でも確認しておいたほうが良いでしょう。

⑧ 退職理由

一身上の都合としたいところですが、電話を受けた人事担当者は退職理由を絶対知りたがるはずなので、一応明記して弁護士さんに送りました。
代行業者に向かって絶対に「何で辞めたいって言ってるの?」と確認を求めてくるので、「一身上の都合と言っております」と言っても納得してもらえないため、理由は教えておいた方が良いと思います。

 ・他にやりたいことがある
 ・会社の方向性が見えない
 ・組織崩壊が散見され、仕事に対する意欲が低い

こんなことを書いて弁護士さんに送りました。

⑬ 有給日数

会社の就業規則は必ず目を通しておきましょう。有給の残日数によってはその月の給与が支給されない可能性もあります。
例えば、1月10日に代行を実施し、31日に退職。有給が5日しかない、などの場合は、有給で賄えない日数は欠勤になります。月給支給であれば、その月の給与は支給されない可能性もあり得るので、会社がどう判断するかになるかと思います。
ちなみに僕は、有給が20日間ありました。
1月5日水曜日に代行実施(4日と5日はもともと有給にしていました。12月29日~1月3日は会社全体が休日)。1月の出勤しなければならない日数は平日の19日間でしたので、1月の給与は支払われました。

⑭ 健康保険証の種類(社保or国保)

パートの方であっても、旦那さんの扶養に入っていれば社保になります。保険証を見て確認しましょう。

引継ぎ書類の作成

弁護士さんとのやり取りと並行して、引継ぎ書類の作成をしていました。これは在職中にしかできない内容が多いと思いますので、周りの従業員にばれないように密かに作っていました。

会社の就業規則には退職時の引継ぎの記載が無かったですが、残った人が困ると思ったので作成しました。
いかんせん、僕の場合は周りの人よりも何倍もの仕事をやらされていたので、作成するのに随分日数と時間がかかりました。2021年10月ころから作り始めましたが、仕事と同時に並行して作る難しさがあったので、年末年始の休暇期間も会社に来て作っていました。
ですが、支障の無い範囲で作ればいいと思います。今思えば、あそこまでクソ真面目に作らなくてもよかったと少しだけ後悔しております。

代行当日

2022年1月5日午前9時に、弁護士さんから会社に電話してもらいました。

もちろんその時間は起きていましたし、気が気でなかったです。かなりおびえていたと思います。
付け加えて、上司は一筋縄ではいかない人だったので、弁護士さんは手こずるのは分かっていました。

そして9時30分過ぎに弁護士さんから電話があり、本当に代行が実施されたんだなと思いながら電話に出たのですが。

佐藤弁護士「会社に電話いたしました。それで~・・上司の方、随分クセのある人ですね」

第一声がこれでした。
「ほんとそうなんですよ、ごめんなさい><」と思いながらも、恐る恐る他に何を話して、どういう反応をしたのか聞いたのですが、僕とは一緒に仕事をしてきたから退職したいなんて信じられないと言っていたようです。

また、退職はかまわないが、直接電話して伝えてきてほしいと言っていたようです。
それを聞いたときにすごく嫌な気持ちになったことを覚えています。さらに

佐藤弁護士「うおまささん、直接電話されたらどうですか?」

想定外のことを言われましたが、弁護士さんからの連絡が代行実施時間より30分程度あとだったことを考えると、相当ごねたんだと思います。だから弁護士さんも参ってしまってそう言ったのだと思いますが

佐藤弁護士「いや、電話しなくていいですよ」

僕が嫌がっているのを悟ってくれたのか、そう言っていただいたので安心しました。
それ以前にお金を払って代行業務を委任していますから。
その後も仮に電話があっても出なくて良いですよと念押ししてくれましたが

良かったというより、まだ不安な気持ちでしたね。

電話もそうですが、最悪自宅にまで来るんじゃないかと不安だったからです。

必要書類が送られるまでの間

【当日から週末にかけて】

当然気持ちの切り替えなどは出来てはいなかったです。何をしようにも何もできない状況だったので、とにかくたくさん寝ていました。
代行実施当日の1月5日は夕方から都内では珍しく雪が降り、ある程度積もりました。
昼くらいから夕方までぐっすり寝ていて、窓を開けると積もっていたので、明日の出勤に影響あるのかな。くらいに思っていました。

最悪だったのは翌日、天気は一転して快晴だったのですが、お昼ご飯を食べに外食しようと自転車で向かう途中、凍結した雪にタイヤを取られ、見事に滑って転んだことを鮮明に覚えています。

手を地面に強打し、めっちゃ痛くて血が出ました。
ご飯を食べる前に自宅へ退却し、治療に専念してからしばらくして食べに行きました。もちろん歩いて行きましたよ。

雪が積もったら凍結の恐れがあるので、自転車は絶対にだめですよ

ゆえに、平日のど真ん中にお昼ご飯を食べに行くなんて夢のようでしたし、水を得た魚のように気持ちが高ぶった罰だと思います。

【週末の連休期間】

代行実施日の1月5日の数日後に、成人式を含んだ土日祝の3連休がやってきます。この日を無事に乗り越えられるかとても心配でした。

上司が自宅に来るんじゃないか・・・。


本当に不安でしたよ。あの上司だったらそういうことしかねないので。
仮に来てインターフォンを鳴らされても絶対に出るつもりはありませんでした。

さらに、来られるのが怖かったのでなるべくこの3日間は外で過ごしましたよ。

結果的に来なかったですが、僕が外出している最中に自宅に来た可能性もゼロではありません。

上司から手紙が来る

1月11日火曜日でした。連休を乗り越えたことで、少しは精神的に落ち着いてきたのですが、夕方前くらいに外出しようと思ったら、目の前を郵便屋さんが通過し、見覚えのある色の封筒を自宅のポストに入れていきました。

会社の封筒で、中は上司からの手紙です。

心臓が止まりそうになりました

すぐに部屋に戻り、暖房を入れるのも忘れるくらい気になって読みました。A4用紙1枚でした。

主な内容は

 ・ショックだった
 ・辞めた理由が思い当たらない
 ・何があったか教えてほしい
 ・退職を受け入れられない
 ・電話をかけてこい

僕としては何事もなく、渡り鳥のようにサラッといなくなりたかったのですが、そうすることが難しかったようです笑。

当時の真面目な僕は5時間かけて手紙を書きました。
電話だと言いたいことが伝わりにくいし、びっちり文章にして一刀両断しました。気が付けばA4用紙4枚に膨れ上がっていました。
手紙は会社に送らずに、上司の自宅に送りました。会社に送るとワーワー騒がれると思ったので。

ちなみに今の自分の性格で当時に戻れたら無視していたかもしれませんが、まだ1月31日までは在職している身なので、一応丁寧に答えてあげました。

2回目の手紙

4日後くらいにまた上司から手紙が来ました。悲しい気持ちになったと記載してあり、さらに

「いまさら引き留めは難しいと思う。だけど、会って話をしたい」

と書いてあったので、再度手紙を作って、退職する気持ちは変わらないと書いてあげましたし、会うつもりもないと書きました。
また少しばかり強めに書きましたが、これ以降、この人からは何もなく、やっと諦めてくれたようで安心しました。

ちなみに「退職代行を使ってから1年の間に起きたこと」という記事を作成しております。
上司を含む会社関係の人からの接触等の記事です。
よろしければご覧ください。


離職票他が届く

冒頭に書きましたが、心と体のリフレッシュ、というより体中のありとあらゆる箇所の回復が必要と考えていたので、退職後はすぐにフードデリバリーをせず、気が済むまでゆっくりするつもりでした。

退職後の手続については別記しますが、年金と保険の切り替え、失業保険を受け取るための手続き書類を退職してから2週間ほどで会社から届きます。意地悪で送らないことは絶対にないです。

これは法律で決まっていますので、送らないものなら訴えられる可能性もあります。労働基準法第22条1項

ですが、僕の場合、退職後から3週間+1日の2月22日にやっと自宅に送られてきました。
いやがらせかと思いましたが、担当者が体調を崩して休んでいたと送付状に記載されていました。コロナに感染したのかと思ったのですが、真相は分かりません。

弁護士法人みやびのサイトはこちら


退職してよかった



心の底から感じます。冒頭でも書きましたが、もっと早く辞めてればよかったと思いますが、退職代行サービスのことを知らなかったら辞めてなかったかもしれないと思うと、本当に命の危険があったのではないかと思います。

絶対に辞めさせてもらえなさそうな環境でしたが

こんな僕でも本当に簡単に退職出来た


ので、退職代行サービスを知ることができたネットに感謝です。

退職理由は人間関係が大半かと思いますが、退職して後悔することは早々ないんじゃないかと思います。もちろん先のことを考えて退職したほうが良いですが、自分の体を傷つけてまでして仕事は続けるものではありません。

僕みたいにフードデリバリーの道に進むのはレアなケースだと思いますが、今の生き方にとても満足しています。

辛いと思ったときは我慢する必要はありません。皆さんも堂々と胸を張って自分の道を進みましょう。

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